こんにちは、ふみです。
わたしは、看護師長として12年間、副看護部長として6年間、
看護部長として3年間、働いてきました。看護師の職能団体である日本看護協会では、資格認定制度を持っています。
専門看護師とか、認定看護師です。
その中に、認定看護管理者があります。
今日は認定看護管理者について紹介します。
看護師のキャリアプランのひとつとして、持っていてもいい情報だと思います。
認定看護管理者って何
看護管理者として、管理の研修を受けて、自分の組織を変革し発展させていく人と、されています。
全国に4468人(2022年9月現在)います。
主に、看護部長や副看護部長の人たちです。
2020年末の時点で、就業している看護師は128万911人だったので、看護師の約300人に一人です。
ちなみに、認定看護師は約23000人が全国で活躍しています。
認定看護管理者は、公益社団法人日本看護協会の認定看護管理者認定審査に合格しなければなりません。
「管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させることができる能力を有すると認められた者」だそうです。
https://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cna
認定看護管理者の資格認定制度とは
認定審査を受験するための要件
まず、看護師の免許を取得して、通算5年以上の実務が必要です。
そのうち、3年以上は、看護師長や副看護部長、看護部長などの看護管理の経験となります。
そして、以下のいずれかの要件を満たしている必要があります。
要件1:認定看護管理者教育課程サードレベルを受講して、修了している
要件2:看護管理に関連する学問領域の修士以上の学位を取得している
わたしは要件2で受験しました。
サードレベルを受講していないため提出書類がたくさんありました。
認定審査
年に1回、秋ごろに行われます。受験の申請は6月ごろです。
マークシート方式の四肢択一の試験が20問と、与えられたお題にたいしての論述問題2問を120分で回答します。
けっこう、まじめに試験勉強に取り組みました。
常日頃、PCの入力しかしていないので、時間内に字を書いて論述を答える練習もしました。
認定審査に合格したら、登録します。
審査料が51700円(税込み)で、合格したあとの認定料が51700円(税込み)で、かかります。
合格率は70-80%程度です。
認定看護師と同様に、5年ごとに更新が必要です。
認定看護管理者になるための教育課程
認定看護管理者の教育課程は、
ファーストレベル、セカンドレベル、サードレベルの3つからなっています。
セカンドレベルの受講期間は、集中して実施する場合と、仕事をしながら、木・金・土など1年間を通して実施する場合など、教育機関によって異なります。
認定看護管理者研修のキモ 看護管理実践計画書
看護管理についての講義だけではなく、看護管理実践計画書を作成するノルマがあります。
これが、大変だと思います。
看護管理実践計画書では、自部署の組織分析を行い、課題を抽出して、対策を立案します。
管理実践者である、看護師長さんたちは、常日頃の問題意識は持たれています。
改善すべき対策を持っている人もいます。
パスを充実させたいとか、
退院支援のための教育を行いたいとか、
パートナーシップを導入したいとか。
研修では、そんな看護師長さんたちの思いを、
論理的に説明できるように、看護管理実践計画書を作成します。
看護師長さんたちが考えている問題は、
本当に解決すべき課題なのか。
問題の本当の原因はなんなのか。
この看護管理実践計画書の作成を通して、問題の本質を考え、問題の根拠をしめす分析力をつけます。
この論理的に考える分析力は、
看護管理者にとって、とても重要だと思います。
研修では、座学だけでなく、参加者とのグループワークを通して、多くの学びがあるはずです。
研修の時間数も多く、講師の先生方も素晴らしいですが、受講費も高いです。
看護管理実践計画書の作成プロセス
過去のブログで、はじめての人でも、わかりやすく看護管理実践計画書を作成できるように、
具体例を挙げながら方法を説明しています。
まず、自部署の状況をもう一度、考えてみます。
集めた情報を、SWOT分析を利用して整理します。
整理した後に、クロスSWOT分析で、重点的に取り組む課題を検討します。
明確になった課題の原因をロジックツリーで分析します。
HOWツリー分析で、対策や解決策も分析できます。
看護師長が考える自部署の課題や、その原因、対策が、いろいろ上がってきたら、
バランススコアカードを使って整理します。
課題に対しての目標、やるべきこと(重要成功要因)、評価基準(数値目標)が出来上がります。
あとは実践するのみ
この一連の過程を、アドバイザーの指導を受けながら、紐解いていきます。
アドバイザーの指摘や、グループメンバーの意見には、
ひとりではできない気づきがあるはずです。
わたしはセカンドレベルとサードレベルのアドバイザーの経験があります。
セカンドレベルでは看護師長さんたちと、部署の実践計画を考えました。
いろいろな問題を持っていて、大変だけど、
「いい看護をしたい」という強い思いに、わたしも力をいただきました。
サードレベルに参加する看護師長さんや副看護部長さんたちは、
次期トップ候補なので、みなさん、しっかりされていました。
それぞれの参加者のキャラによって、方向性も変わってきます。
看護管理の奥深さを味わえます。
ぜひ、チャンスがあったら、
あなたにあったレベルの研修から参加されることをお勧めします。
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