看護師長がスタッフに実践する【目標管理面接と1on1面接のコツ】

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看護師長のスキル

目標管理面接を実施する時期になりました。

とりあえず、スタッフの話を聞こうと思いながら

面接のとき、看護師長のあなたが、ほぼ一人で話していませんか。

ふみ
ふみ

年度初めに、看護部の目標から自部署の目標を作成し

それを実現するために、

スタッフ一人ひとりの目標に落とし込む時期になりました。

看護師長は、自部署の目標を実現するためばかりではなく

スタッフ一人ひとりが、自己成長してほしいという願いを持っています。

ふみ
ふみ

今回は、スタッフに行う目標管理面接について

具体例を提示しながら、ちょっとしたコツを説明したいと思います。

参考になるとうれしいです。

そして、不安ばかりで負担感が大きい面接から、

スタッフの話を聞ける楽しい面接になることを願っています。

目標管理面接の手順

まず、面接をする手順です。

準備段階

面接は、その時間だけではなく、準備から始まります。

目標の明確化

病院や看護部の方針に沿った、あなたの部署目標を設定し、それをスタッフと共有します。

面接の目的を伝える

スタッフが「やらされている」と感じないよう、面接の意義を説明します。

これは、一人ひとりではなく、全員一緒の場でOKです。

過去の評価を確認

昨年度の目標達成度を振り返り、改善点を整理します。

これは、一人ひとりのスタッフについて、考えてみます。

面接の進め方

ふみ
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いよいよ、面接です。

日程を調整して、スタッフにも準備してもらいます。

対話を重視

一方的な指導ではなく、スタッフの意見を尊重しながら進めます。

個人目標の設定

スタッフのキャリアプランや強みを考慮し、具体的な目標を設定し、お互いに共通理解します。

SMARTの法則を活用

目標を「具体的」「測定可能」「達成可能」「関連性がある」「期限がある」ものにすると

認識のずれがなくなります。

フォローアップ

定期的な進捗確認

目標達成に向けた進捗を個別に確認し、必要に応じてサポートを提供します

フィードバックの提供

達成度を評価し、次のステップを明確にします。

目標管理面接と1on1のポイント

ふみ
ふみ

とりあえず、スタッフの話を聞きましょう。

話を聞くちょっとしたコツを解説しますね。

話を聞く姿勢

相手の視点で傾聴する

共感しながら傾聴する

相手の視点にたち「どんな気もちで話しているのか」想像力をフルに働かせてみる

例えば、新人なら「自信がなくて、つらいんだな」

「いろいろな人に違ったことを言われて、混乱し困っているんだな」とか

中堅なら「仕事では責任が重く、不安なんだ」

「新たな学びやチャレンジがなく、わくわく感がもてずに、つまらないんだな」

「愚痴を言う同期もいなくて寂しいのかな」とか

でも、同調せずに共感する

同調は「そうだね」となり、そのあと、愚痴大会に発展する可能性があります。

共感は「そう考えていたんだ、なるほどね」と、話が進みます。

ふみ
ふみ

相手の目線で世界がどう見えているのか、理解しようとすることが大切です。

相手の靴を履いてみる感覚だそうです。

それって、どんな気分でしょう。

共感を非言語で伝える

非言語的コミュニケーションは学生のときから、たくさん、学んできたと思います。

患者さんには、当然、配慮していると思いますが、スタッフにはどうでしょうか。

相手を人間としてリスペクトすれば、表情は優しくなることを、

わたしたちは患者さん相手に経験しています。

ぜひ、部下のスタッフにもおだやかな表情で接してみてください。

「うなづき」や「あいづち」など、共感を反応で伝えてみてください。

話を聞き出すために質問をする

共感的な気持ちに導く問いを

事実を聞くのではなく、その「思いや経験」を聴く

わたしたちは、インシデントが発生したら、気持ちよりも事実を聞いていると思います。

そのとき、どう思ったのか、ではなく、何をしたかと。

これは、システムの問題を探るために、原因を明らかにする大切な作業です。

でも、目標面接や1on1は違います。

スタッフの気持ちを聞きます。

「目標の〇〇は、どのような経験から考えたの」

「この目標が実現できたら、あなたはどのような気持ちになるのかな」

「この病棟目標を聞いたとき、どのようなことを考えた」

「例えば、具体的に教えて」とか

自発的な行動を促す問いを

共感的な気持ちで看護師長が発する問に対して、スタッフはいろいろ考えます。

そして、自ら語った言葉の中で、自らきづくことができます。

気持ちや思いを、言語化することで、自分の課題が明らかになります。

自分で語ったことは、自分で決めたことです。

自己決定したことは、自律的な行動につながります。

「WHY」よりも「WHAT/HOW」を使いましょう。

「なぜ」よりも「なにが/どうすれば」のほうが、自分を主語にして考えやすいと思いませんか。

例えば、「なんで相談しなかったの」ではなくて

「相談できなかった障害があったのかな」

「何か、手伝えることはある」

「なんで今まで何もしていないの」ではなく

「これから、何をしていけばいいと思う」

自発的な行動につなげるためのGROWモデル

GROWモデルは、目標達成や問題解決、自己成長を促すために有効なコーチング手法です。

以下の4つのステップで、目標を明確にし、計画的に行動できます。

その結果、能力やモチベーションを高めます。

ステップ1 G:Goal 目標、手に入れたい結果

 「いつまでに、どのような結果を手にしたいか」

 「どのような状態になると達成したと判断できるか」

 「目標を達成することで、何か得られるか」

ステップ2 R:Reality Check 現実の確認

 「ゴールに向けて何を行い、どんな成果を得ているか」

 「成果を止める障害はあるか」

ステップ3 O:Options 選択肢

 「現状とゴールを埋めるために、何が必要か」

 「ゴール達成にむけて、何が課題か」

 「いつ、だれの、どのような協力が必要か」

ステップ4 W:Will 意志

 「ゴールを達成したい意志はあるか」

 「いつまでに、どのような行動を起こすか」

 「はじめの一歩は、何を行うか」

ふみ
ふみ

GROWモデルは目標設定や業務改善など、さまざまな目的で活用できます。

そして看護師の自己成長だけでなく、

患者ケアでも指導場面などで活用できます。

目標管理面接の注意点とチェックリスト

ふみ
ふみ

以上を、もう一度、まとめてみました。

スタッフの主体性を尊重するために、とりあえず話を聞く

  • 目標を押し付けるのではなく、スタッフ自身が納得できる目標を設定できることが面接のゴールです。
  • 組織目標と個人目標のバランスを考え、スタッフのキャリアプランを尊重しますが、現状維持ではありません。

対話を重視する

  • 一方的な評価ではなく、スタッフの考えや意見を聞く姿勢を持つ。
  • 「なぜその目標を選んだのか?」など、スタッフの価値観や動機を引き出す質問を活用する。

目標設定を柔軟に、看護師長の意見を押し付けない

  • 目標が現場の状況に合わない場合、適宜調整できるようにする。
  • 過度に厳しい目標はスタッフのモチベーションを低下させる可能性があるため、現実的でちょっとハードルを越える必要のある(最適な難易度)目標を設定する。

フィードバックの質を高めよう

  • 目標達成度の評価だけでなく、成長の過程を重視する。
  • 改善点を伝える際は、ポジティブなフィードバックとセットで行う
ふみ
ふみ

今後、効果的なフィードバックについても

お話ししたいと思っています。

面接の目的を明確にする

  • 目標管理面接が単なる形式的なものにならないよう、スタッフの成長を支援する場であることを伝える。
  • 目標管理が目的化してしまうと、スタッフのやる気を削ぐ原因になる。
ふみ
ふみ

これらのポイントを意識することで、スタッフのモチベーションを高め、

組織全体の成長につなげることができます。

チェックリスト

確認項目確認内容
事前準備スタッフと日程、話し合うポイントを調整したか
スタッフの状況(勤務態度、役割、負担度、体調など)を把握したか
スタッフに伝える内容を言語化し、準備したか
面接時スタッフが安心して話せる雰囲気づくりをしたか
面接の目的を確認したか
最初にスタッフの考えや思いを話してもらったか
課題やチャレンジしたい内容について話してもらったか
看護師長としての考えをわかりやすく伝えたか
お互いに一致する点やずれている点を明らかにし合意形成を図ったか
期待する点を伝え、伝えたいことの理解が得られたか
面接時の姿勢スタッフの考えや意見をさえぎらずに聞いたか
スタッフの人間性について否定するような話をしていないか
自分ひとりで話してはいなか
短いことばで話を伝え、スタッフが語るバトンを渡したか
スタッフの考えを促進したり、気持ちを共有するための質問ができたか
面接時の環境プライバシーを守り、落ち着いて話せる場所であったか
落ち着いて話し合う時間を確保できたか
面接後面接した日時、共通理解した役割や課題をメモしておく
次回の面接時に確認する内容をメモしておく
ふみ
ふみ

ぜひ、目標管理面接、がんばってください。

最後に、お勧めの本を紹介します。

傾聴にお勧めの本を紹介します。

具体的な対話が載っていますし、小見出しになっていて、

とても、読みやすいですし、わかりやすいです。

コーチングについての本もご紹介します。

イラストもあり、管理現場の臨場感があります。

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